一風堂のラーメン

 初めて知った一風堂のラーメンは、国際線の飛行機で、間食として提供していたものだった。その後、北京に行った時にこの店があり海外展開をしていることに驚き、丸の内ブリックスクエアの地下1階で食べてみてすっかり気に入っていたが、ラーメンを食べる目的でわざわざ電車に乗ることはなく、なかなか食べる機会がなかった。

 

 ところが、仙台駅から定宿にしているホテルに歩いて行くいつものルートから、ほんの20メートルほど脇にそれるとこのラーメン店があることに気づいた。ネットで見ると仙台には、このブランドで3店舗がある。
 半径50メートル圏内には、有名なラーメンチェーン店がいくつもあり、まさに激戦エリアだ。一蘭、天下一、末廣、ちゃちゃまる、横浜家系町田商店等の有名店がありこの店と競っている。たぶんあのラーメン二郎もそう遠くはない。
 この店は、こぢんまりとしているが、新しく清潔感があり、カウンター席もあるので一人客でも入りやすい。
 オリジナルの白まる、辛味やニンニクをつけた赤丸、激辛の極からかの3種がある。激辛は、一番辛味の少ない「普通」でも汗びっしょりになってしまう。
 年寄りの体には良いはずがないので、今回も赤丸を注文した。
 厚切りで大きく長く、脂も結構ついているチャーシューが2枚と普通の丸い薄切りのチャーシューが2枚入っている。
 なんの抵抗もなく、もちろん臭みなどもなくとても美味しくスープまで飲み干したくなるほどだ。美味しいというよりとても飲みやすいのだ。
 そして、「風味引き立つラーメン専用ペッパー」を入れてみると、いっそう香りが引き立つが、胡椒としての辛味はそれほどでもない。
 田舎の醤油ラーメンは、ちぢれ細麺の醤油味で、昔のコショーの辛味と醤油味にパサパサのチャーシューと鳴門巻き、支那竹が入っていた。これを駅の立ち食いでよく食べさせてもらったものだ。このラーメンとは大きく違う。
 ラーメンのチェーン店は、日本全国で店舗展開をする以上に、世界に打って出て、世界的にラーメンを売り込んでブームを作っている店がいくつもあり、 今や寿司店以上に世界のどこの町にも受け入れられ、さらにローカライズされた、現地風味の変わりラーメンも多数出ているようだ。
さて、この会社では、このブランドのラーメン店を海外に134店舗出店し、国内143店舗と合わせて277店舗を展開している。

 世界に向かって、ラーメンは「すする」喜びがあるといい、暖簾分け店主会もあるという。
―――――追加記述―――――

 

 有楽町のビックカメラに行く用事ができたので、その近くにある一風堂に予定外だが寄ってみることができた。
 11時開店と同時に入店して、冒険心を起こして「極からか麺」を辛さは普通で頼んでみた。
 高齢の女性一人客は、「極白丸元味」を注文、その後の30歳前後の女性一人客は、「極からか麺」で、茹で方は、ばりカタで注文していたし、中年男性二人客は、はじめにサービスの高菜と紅生姜を注文していた。それにしても結構一人客が多い。
 着席したテーブルの上には、醤油、ラーメン専用ペッパー、ラーメンダシ替え玉用、酢、胡麻が置いてある。

 待つこと7?8分、真っ赤な極からか麺がきた。
 辛さは「普通」なのに、その辛いこと、ためらいすら出てしまう。
 辛さを避けるようにしながら、端の方から少しづつ食べて行ったが、こうなれば、味わうというより、食べてしまうことを優先してしまうという、なんとも変な方向になってしまった。美味しかったなどとも言えない。
 注文してしまった以上、唯黙々と食べた。
 汗をびっしょりかきながら、この辛さが普通だったら、私にはとてもこの上の辛さのラーメンは、食べることは到底できないと感じました。

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