亀よし (手打ちそば処)

2023年1月3日

 お正月のこの日に真鴨を使う蕎麦屋に行ってきた。
 この店では、蕎麦の製粉は、回転の遅い石臼を使うと熱が加わらないので風味や食感を損なわないとして石臼挽きの自家製粉をウリにしている。
 店では、「冷たいお蕎麦がおすすめです」とあったが、温かい天然真鴨の鴨南蛮を注文した。15分くらいしたところで、真鴨がたくさん入った鴨南蛮が目の前に来た。
 地元の蕎麦粉100%で作る蕎麦に比べて白っぽく、細く腰がある二八蕎麦だ。
 するすると食べることができた。出汁は濃くもなく薄くもなくちょうどいい。
 カウンターの上には、黒七味が置いてある。その原料は白ごま、唐辛子、山椒、青のり、黒ごま、おの実などを煎り、唐辛子や山椒の色が隠れるまで手で揉み込むことによって独特の濃い茶色となるものが黒七味というそうだ。
 真鴨は、とても歯応えがあって、しかも結構な数が入っている。そのほかにつくねが入っている。
 昼の客が一段落したらしく、店主が顔を出したので、とても美味しいですねと声をかけた。
 「真鴨は、新潟から仕入れているんです。鴨を捕獲したら何日が飼っておいて身体の中をきれいにしてから出荷するんですよ。鉄砲で打たれた鴨は、血で汚れているからよくないんですよ。」
 「つくねは、合鴨と小肉で作っています。入ってないと寂しいですからね。」
 つくねは、軟骨が入っているのかコリコリ感があって美味しく、真鴨の肉も十分に入っている。
 お品書きの肴欄を見ると、野菜、エビ、穴子の天ぷらや蕎麦糠漬け、馬すじの煮込み、うなぎ白焼そして天然真鴨の鴨焼きがあり、お酒は、ビールのほか冷酒、燗酒、焼酎、ワインなどがあり、一度は夜に来てみたいものだ。

 でも地方都市にいる私たちは、すっかり車社会なので、お酒を飲むということは、運転代行の費用を追加払いするということになるので、公共交通機関が発達した都市での外での飲食とは相当違うことになっている。

 特にこの3年は、家飲み&テークアウトがひろがって、通販やお取り寄せもずいぶん一般化しているようだ。

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