アポ電強盗
振り込め詐欺などと同じく特殊詐欺に分類される詐欺の一種で、不特定の人間(特に高齢者)に対して電話を使って所在や資産状況の事前確認を行った上で、強盗に入るという計画的な犯罪である。
近年その手口は巧妙化しており、強盗時には殺人にまで至るケースもあり、凶悪化も進んでいるため深刻な問題となっている。
振り込め詐欺など特殊詐欺の2020年の被害総額が前年比12%減の277億8000万円だったことが、警察庁のまとめ(暫定値)で分かった。
警視庁では、「アポ電」(アポイントメント電話)のことを「犯罪予兆電話」という呼び方もしている。
静岡や大阪などでも同じ手口の犯行が出てきているため、全国規模での対策が急務となっている。
犯罪者は、オレオレ詐欺や振り込め詐欺などと同様に、親族や警察官等を装い、高齢者を狙って自宅の固定電話に電話をかけてくる。(アポ電)
そして、対面することなく、電話口で資産状況・家族構成・旅行の予定などを聞き出し、住所を特定する。
その上で、家主の留守を狙い、窃盗に入る。(相手によっては振り込め詐欺に切り替えてくる場合もある)
しかし、家主がひとり暮らしだと確認しているときは、在宅中でも関係なく強硬な手段で強盗に押し入る場合もあるため、非常に危険である。
犯罪者は武装しており、抵抗する相手には殺害も厭わない。
その凶悪さは、振り込め詐欺などと比べても凶悪化が目立つ犯行である。
また、アポ電の代わりに、直接自宅を訪問して資産状況を聞き出したり、世論調査や街頭インタビューを装うなどの手口もあるため、親しくない人物には不用意に個人情報を答えないように注意すべきである。