等松農夫蔵
(1896年(明治29年)4月25日 - 1980年(昭和55年)12月28日)は、日本の海軍軍人(主計科士官)。海軍経理学校6期。最終階級は海軍主計少将。戦後は公認会計士となり、有限責任監査法人トーマツを創設した。
戦後の日本経済の発展には経理・監査業務が不可欠であると感じて独立を決意し、等松監査事務所を設立する。創設メンバーの多くは、元・海軍主計科士官であった。従来日本の企業はいわゆる「どんぶり勘定」で経営を行っており、監査という概念は希薄であった。等松の事業も当初は理解されず「そんなもんに金払う馬鹿がどこにいる」といわれるありさまであった。しかし、地道な努力で日本に監査という概念を根付かせた。1968年、青木大吉らとともに等松・青木監査法人を設立。 1971年、ニューヨーク事務所開設のため米国訪問中に倒れ、それを機に第一線を引退した。1975年、トウシュ・ロス・インターナショナルへの加盟を果たした。1980年、死去。84歳没。
その後、等松・青木監査法人は、1986年に監査法人サンワ事務所と合併してサンワ・等松青木監査法人となるなどの発展を続け、2018年現在は有限責任監査法人トーマツとして、4大監査法人の一角を占めている。
また、トウシュ・ロス・インターナショナルは1990年に等松の名を冠したデロイト ロス トーマツ インターナショナルに名称を変更。その後1992年にデロイト トウシュ トーマツ インターナショナルに、1998年にはデロイト トウシュ トーマツに変更、現在に至る。
デロイト・トウシュ・トーマツ(Deloitte Touche Tohmatsu、略称:DTT)は、世界最大の会計事務所であり、世界四大会計事務所 (Big 4) の一つであるプロフェッショナルサービスファームである。
イギリスとアメリカの会計事務所デロイト&トウシュや日本の有限責任監査法人トーマツが中心となって運営されており、よく「デロイト (Deloitte)」と称される。