ムンテラとは?
ムンテラはドイツ語の「MundTherapie」から派生した略語で、医師から患者さん、もしくは家族に、現在の病状や今後の治療方針などを説明することをいいます。
通常、ムンテラは入院時に行われますが、治療方針が変わったときなど、入院中に複数回実施されることもあります。ほとんどの場合、看護師が同席し、ムンテラの内容や患者さん・家族の様子を記録します。
ムンテラと同じような意味の言葉に、「インフォームドコンセント(informed consent:IC)」がありますが、説明すること(inform)だけではなく、同意すること(consent)という意味が含まれています。
そのため、患者さんや家族の同意が必要な場合には、「インフォームドコンセント」を使用します。
ムンテラの方法
ムンテラは、@日程調整→A準備→B実施→C患者さん・家族の理解度の確認→D記録という流れで行います。
@日程調整
医師と患者さん・家族との日程調整を行います。また、深刻な病状で患者さん本人に話すとショックを与えそうな内容であれば、家族に本人に同席してもらうかどうかも確認します。
A準備
日程が決まったら、患者さんの情報収集を行い、当日の業務の流れを組み立てます。例えば、もしムンテラの時間に業務が重なっていれば、他の看護師に担当を変わってもらうなど調整します。
B実施
実施の際は、終了後に記録に残せるように、医師の説明や患者さん・家族の反応などをメモ帳に記します。医師も記録を行っていますが、自分が話した情報のみです。
患者さんや家族が医師からの説明を聞いて、どんな表情をしているか、どんな動作や態度、言動があったのかをしっかりと観察してメモに記します。溜息ひとつにしても大切な情報です。
また同時に、患者さんや家族がどんな感情を抱いているか、説明を理解しているかどうかなどを把握していきましょう。