医学部の社会的責務

医学部の社会的責務は教育・臨床・研究の3つであると言われる。

 

医療教育は、実際に患者に触れて心理や倫理を学ぶ事ができる附属病院を有している方が効果的であるため、医学部の責務とされる。
医学教育は、高度先進医療を行う病院には「まれな疾患ではあるが病態を理解しやすい難病」の患者が集まり、この様な病院の方が効果的であるため、医学部の責務とされる、学部学生の臨床実習、卒業後の研修等が行われる。
高度先進医療は、世界中から最先端の知見を集めて地域の医療レベルの向上に資するため、またそれには研究を行っている学者がいる病院である方が効果的であるため、また最新の医学を学生に学ばせるために、医学部の責務とされる。
研究は、現在の医学では治せない難病に対して実験的治療が行える高度先進設備と学者が揃った病院で行ったほうが効果的であるため、医学部の責務とされる(特定機能病院)。

 

 医学部の医学科は2016年時点で日本では80大学にあり、1学年100人前後の入学者数で構成される。

 

 私立大学医学部の6年間総額納入金の平均額は約3,300万円である。一方で自治医科大学のように、卒業後に一定の条件を満たせば授業料がほとんど無償という大学もある。国公立大学医学部は、私立大学医学部に比して学費が圧倒的に安い(年間約50万)。

 

 2017年現在、最も歴史の浅い医学部は国際医療福祉大学医学部で2017年(平成29年)開設である。
また、近年の医師不足の背景から、文部科学省は、東日本大震災復興支援として、東北地方に所在する大学一校にのみ、新設を認める方針を取った。医学部を新設する大学として、東北薬科大学を選定し、2016年度に東北医科薬科大学医学部が設置された。

 

 2008年(平成20年)度入試で定員を7,793人に増員し、2009年(平成21年)は過去最高の8,486人に増員された。政権交代後も毎年増員がなされ、2017年(平成29年)度に定員は9,420人まで増加した。
なお、大学志願者数は2006年(平成18年)以降、70万人を割っている。

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