上海中心タワー
上海中心(上海中心大厦、 Shanghai Tower)は中華人民共和国上海市浦東新区に位置する超高層建築物である。2008年11月29日に着工し、2016年3月12日に完工した。
高さは632mで、中国で最も高い超高層ビルであり、世界でもブルジュ・ハリファ (828m) に次ぐ高さの超高層ビルである(塔も含む建造物全体では、2m高い東京スカイツリーに次ぐ3番目の高さ)。
ガラス・カーテンウォールで外側を覆われたビルが螺旋状にねじれながら高くなってゆく。構造は、9つの円柱状の建物が垂直に積み重なった状態であり、さらにこれらを二重のガラスのファサードが覆っている。内側のガラス・カーテンウォールが建物を囲み、外側のガラス・カーテンウォールが螺旋状に上昇するように全体を覆っている。内側と外側のガラス・カーテンウォールの間には、地表から上層階まで異なる高さに9つのアトリウム(吹き抜けの空間)があり、上海市民に開放される。またタワーの下部には商業施設やイベントスペースなどが設けられる。最上部には展望台があり、世界で最も高い外気に露出した展望台となる。
上海中心のデザインは、エネルギー効率の向上や持続可能性についても考慮されている。ガラスのファサードは、ビルにかかる風圧を24%削減するように設計されており、これによってビルを支えるのに必要な資材をも減らすことができる。螺旋状にねじれたガラス壁は雨水を集められるようになっており、ビルの空調や暖房に利用される。ビルが必要とする電力の一部は風力発電でもまかなわれる。
上海中心は高さ300メートル超の超高層ビルでは初めて二層の外壁を備えたビルである。
この特徴が魔法瓶のようにビル内部の熱や涼しさを外へ逃がさないようにできる。