今月のニュースから
6月01日(金)介護ヘルパーの「生活援助」、使いすぎNG…1か月の回数上限を告示
厚生労働省は、ヘルパーが介護の必要な高齢者宅を訪ねて、掃除や調理を行う「生活援助」について、1か月に利用できる回数の上限を告示した。介護保険で費用を賄う生活援助の使いすぎを防ぐのが目的で、10月から始める。
1か月の利用上限は、要介護度で異なり、要介護1は27回、同2は34回、同3は43回、同4は38回、同5は31回。上限を大きく上回る場合、利用者のケアプランをつくるケアマネジャーは、市区町村へ届け出る。市区町村は、必要以上に利用されていないかなどを検証し、不適切と判断すればケアプランの変更を求める。
厚労省によると、約49万人が生活援助を利用。1人当たり平均で月約11回使っているが、月31回以上の人も約2万5000人いる。月100回以上のケースもあり、介護費用の無駄遣いが指摘されていた。 (読売新聞)
6月04日(月)介護報酬の身体拘束ペナルティー厳格化 施設の指針作成 期限迫る
2018年4月の介護報酬改定で、身体拘束に関する減算(対象は特別養護老人ホーム、老人保健施設など)の要件が厳しくなり、減算幅も10%に上がった。減算が適用されると経営に大きな打撃となるため、各施設では適正化のための指針作成など対応が求められている。
現行では、身体拘束は緊急やむを得ない場合のみ認められる。本人や他人の生命・身体を危険にさらし(切迫性)、他に介護方法がなく(非代替性)、一時的に行う(一時性)ことを確認し、慎重な手続きをとり記録も残す。
これまでの身体拘束減算は、記録をとるなどの要件を満たさず身体拘束をした場合のみ適用されたが、今回の報酬改定で、身体拘束をしていなくても要件を満たさないと減算となる。要件には新たに、身体的拘束適正化のための指針を作成し、委員会を3カ月に1度開き、職員研修を年2回以上行うことなどが加えられた。
さらに減算幅は10%に上がった。1度減算が適用されると、最短でも改善状況報告を提出して確認されるまでの3カ月間は続くため、事業収入に大きく影響する。
厚生労働省は減算の適用について7月からとしており、6月までに指針を作成して委員会を開催し、研修体系を整備しておくことが求められる。
埼玉県の特別養護老人ホーム安誠園(社会福祉法人安誠福祉会)は月に1度、身体拘束に関する委員会を開いている。関連する内容もあるため、事故防止委員会や感染症予防委員会も併せて行う。
安誠園では、認知症の利用者数人に、経管栄養のチューブを外さないよう手指にミトンをつけたり、車いすから立とうとして転倒しないようベルトをつけたりしている。「身体拘束ゼロへの手引き」(01年3月、厚労省)を基に作成した要領(指針)にのっとり、「切迫性」「非代替性」「一時性」を徹底する。
法人では他に複数の施設を運営しており、施設ごとに要領があり、委員会も開いている。委員会で話し合った内容は回覧で職員に周知する。また職員研修は各施設で行うほか、法人全体でも新人研修や職種別研修をしている。
今回の身体拘束減算の厳格化は、介護事業所の職員による虐待が増加していることが背景の一つにある。
安誠園の岡芹正美・統括施設長は「不適切な介護から虐待につながる。身体拘束が起きやすい認知症の理解を深めることを含め、しっかり対応しなければいけない」としている。 (福祉新聞)
6月06日(水)外国人労働者50万人超必要 25年までに 人手不足深刻化で転換
政府は骨太方針の素案で、外国人労働者の受け入れ拡大に向けた新たな在留資格の創設を盛り込んだ。新資格で2025年ごろまでに50万人超が必要と想定する。人手不足の深刻化を受け、実質的に単純労働分野での就労を認める方針転換となるが、現行制度でも受け入れ後の生活保護受給者増や悪質な紹介業者の存在など解決すべき課題は山積しており、一筋縄では行きそうにない。
政府が検討する受け入れ策によると、農業、建設、宿泊、介護、造船の5分野を対象に、業界ごとに実施する技能と日本語の試験に合格すれば最長5年の新たな在留資格を取得できる。外国人技能実習制度(最長5年)の修了者は試験を免除。技能実習制度から移行した場合は計10年間の滞在が可能となる。
骨太方針では、新制度を「移民政策とは異なる」と強調。「家族の帯同は基本的に認めない」とも明記したが、新資格で在留中に高度人材と認められれば専門的・技術的分野の資格へ移行でき、本人が希望する限り日本で働き続けられ、家族帯同も可能となる。
ただ、日本語能力の不足などから生活保護を受けている外国人は16年度に過去最多を記録。高額な仲介料を徴収する紹介業者も横行している。骨太方針では「的確な在留管理・雇用管理を実施する」と掲げたが、なし崩し的な外国人労働者の受け入れ増とならないよう厳格な対応が求められる。 (SankeiBiz)
6月06日(水)通院、墓参り...「介護保険外サービス」提供 会津若松で業務開始
高齢者など向けに介護保険では手の届かないような日常生活の困り事を支援する「介護保険外サービス」を提供する一般社団法人「fukucier(ふくしぇる)」が5月下旬、会津若松市中央1丁目で業務を開始した。代表の小林しのぶさん(39)によると、介護保険外サービス単独での運営は県内で初めて。
小林さんはケアマネジャー、社会福祉士、介護福祉士として働く中で、「夫の墓参りに行きたいが、この体では無理」「孫の結婚式に出席したいが、介助を手伝ってくれる人がいない」などと諦めの声を多く聞いてきた。一方で、まだ働く意欲がある定年退職者の「社会のために役立ちたい」という声も耳にし、両者をマッチングできるようなサービスを考えた。先行してサービスを始めていた熊本県の「夢ネットはちどり」のアドバイスも得て、5月24日に事業所「fukucier」を開設した。
支援の内容は、通院や墓参り、冠婚葬祭への出席の付き添い、雪かき、買い物代行などを想定。介護を含まないサービスの利用料は一般1時間当たり3千円、会員同2500円を想定する(早朝深夜割り増しあり)。
サービススタッフは「コンシェルジュ」と呼び、定年退職後も働きたいアクティブシニアを中心に、登録を呼び掛ける。コンシェルジュには時給を支払う。(福島民友新聞)
6月12日(火)介護の自己負担3割、8月から導入へ 対象は? 厚労省、リーフレットで解説
今年8月から介護保険制度の一部が変わる。65歳以上で現役並みに所得がある利用者の自己負担が、今の2割から3割へ引き上げられる。
厚生労働省は8日、その趣旨や対象者などを説明するリーフレットを公表。全国の自治体に送付し、関係機関や事業者など現場の関係者と共有するよう指示した。
介護保険の3割負担の導入は、昨年5月に成立した改正介護保険関連法に盛り込まれていた。給付費の膨張が続いていくなかで、今後も制度を持続可能なものとしていくための見直しの一環だ。「負担能力の高い方には相応の負担をお願いする(厚労省)」という考え方がベースにある。
3割負担の対象になるのは、年収が1人暮らしで340万円以上、夫婦で463万円以上ある利用者などだ。今年8月1日以降にサービスを使うと適用される。年収が1人暮らしで280万円以上340万円未満、夫婦で346万円以上463万円未満の利用者などは、現行の2割負担が据え置かれる。1割負担の利用者の範囲に変更はない。
自己負担の多寡を決めるこうした基準は、2021年度に控える次の制度改正をめぐる論点の1つとなっている。政府は今月5日に公表した今年度の「骨太方針」の原案に、「所得のみならず資産の保有状況を適切に評価しつつ、能力に応じた負担を求めることを検討する」と明記。今後、厚労省の審議会などで具体策が俎上に載る見通しだ。
「月々の上限額が適用されます」
厚労省は今回のリーフレットで、Q&Aの形式をとって3割負担について詳しく解説。「2割負担から3割負担になった人は全員月々の負担が1.5倍になるのか?」との問いには、「月々の利用者負担額には上限があり、上限を超えて支払った分は高額介護サービス費が支給されますので、全ての方の負担が1.5倍になるわけではありません」と答えている。また、「どうやって自分の負担割合を知ることができるのか?」との質問に対しては、以下のように回答している。
「要介護・要支援認定を受けた方は、毎年6月から7月頃に、市区町村から負担割合が記された『負担割合証』が交付されます。ご自身の負担割合証の『利用者負担の割合』の欄をご確認ください」 (介護jointニュース)
6月13日(水)認知症の診断法などの研究成果を普及促進へ - 文科省が科学技術白書を公表
文部科学省は12日、科学技術白書(2018年版)を公表した。「経済・社会的課題への対応」の章では、超高齢化・人口減少社会に対応する持続可能な社会の実現を掲げ、がんや精神・神経疾患の克服に向けた研究開発を行っていることなどを記載。患者が増加傾向の認知症については予防法や診断法などの研究を行う必要性を挙げ、その成果の普及促進を図る方針を掲げている。
認知症については、15年に策定された認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)に基づき、日本医療研究開発機構を通じて「認知症研究開発事業」を実施していることに触れ、「認知症の予防法、診断法、治療法、リハビリテーションモデル、介護モデル等の研究開発を目指した研究を行い、得られた成果の普及促進を図る」としている。
がんに関する研究については、患者やその家族に対して、▽身体的苦痛▽抑うつや不安などの精神心理的苦痛▽就労や金銭問題などによる社会的苦痛―を改善するため、がんの疼痛評価や治療法に加え、緩和ケアの質の評価法の確立を含めた緩和ケアに関する研究を推進していることを記載。オーダーメイド・ゲノム医療に関しては、「既存のバイオバンク等を研究基盤・連携のハブとして再構築する」との方向性を示している。
患者数が少ないとの理由で研究が進まない難病の分野については「研究に対して支援を行うことにより、難病の病態を解明するとともに、効果的な新規治療薬の開発、既存薬剤の適応拡大等を一体的に推進している」と説明。また、高精細映像データを活用したAI診断支援システムの構築に向けた研究を実施していることを取り上げ、健康情報を利活用する必要性にも言及している。 (医療介護CBニュース)
6月14日(木)高齢者の社会的な孤立、介護や死亡リスク1.7倍に
近所づきあいがないなど社会的つながりが弱い高齢者は、介護が必要になったり死亡したりするリスクが、そうでない人より約1.7倍高いとする調査結果を、筑波大などの研究チームがまとめた。京都市で開催中の日本老年医学会の学術集会で発表する。
調査は滋賀県内の自治体に住む65歳以上の8434人が対象。2011年以降、回答者を6年間追跡調査した。
11年当時、要支援・要介護状態でなかった人は6603人。その中で「近所づきあいがない」「独居」「ボランティアなど社会参加をしていない」「経済的に困窮」の4項目のうち、二つ以上が該当する社会的つながりが弱い人は1186人いた。うち約半数の575人が6年後までに要支援・要介護状態になったり、亡くなったりした。
社会的なつながりが弱い人の要介護・死亡リスクは、年齢や病気、服薬の影響などを考慮しても、4項目に全く当てはまらない場合に比べて、約1・7倍高かった。また、社会的なつながりが弱い人が、心身の活力が衰え弱々しくなった「フレイル」と呼ばれる状態だった場合、そのリスクは一層高まった。
調査した筑波大の山田実・准教授(老年学)は「社会的に孤立すると要介護状態への移行率が高いことが明確になった。近所づきあいや社会参加はうまく促せば変えられる可能性がある。研究結果を要介護者を減らす施策に生かせればいい」と話す。(朝日新聞)
6月19日(火)介護福祉士学校の養成課程、教育内容を見直しへ - 厚労省・文科省が省令案
厚生労働省と文部科学省は、介護福祉士学校の養成課程の教育内容を見直す省令案をまとめた。介護の質を高めるために必要なチームマネジメントの能力を養うため、「人間関係とコミュニケーション」の時間数を増やす。
社会保障審議会福祉部会の専門委員会が2017年10月に取りまとめた報告書では、「介護保険の理念である利用者の尊厳ある自立した日常生活を支援していくには、多職種によるチームケアが重要となる」と指摘。外部からの情報収集やより良いケア方法の提案を常に行っている介護職が少ない状況であることなどを挙げ、介護福祉士養成課程の教育内容を見直すよう求めていた。
この報告書を踏まえ、両省は社会福祉士介護福祉士学校指定規則を改正する必要があると判断。30時間と規定されている「人間関係とコミュニケーション」を60時間にする省令案をまとめた。新たな規定については、修業年限に応じて19年4月1日以降、順次適用する予定。7月14日まで省令案のパブリックコメントを募集している。
(医療介護CBニュース)
6月19日(火)要介護認定の更新を一部簡素化…厚労省
厚生労働省は今年度から、自治体が、介護の必要度を示す「要介護認定」を更新する手続きを一部簡素化した。
高齢化で認定者数が増えることが見込まれるなか、利用者や自治体の事務負担の軽減を図るのが狙い。
要介護認定は、家族らの申請によって、調査員が本人や家族との面談に基づき身体の状態などを記した調査票と、主治医の意見書をもとに、コンピューターで1次判定を実施。その後、医療や福祉の専門家による認定審査会で決定する。
一度認定を受けても、一定期間ごとに認定の更新が必要で、手続きが煩雑との指摘があった。
このため同省は、更新期間の上限を、24か月から36か月に延長。1次判定の結果が、前回の要介護度と一致し、状態が安定していると判断されるなど、一定の条件を満たした場合、認定審査会での話し合いの時間を短くできることとした。 (読売新聞)
6月21日(木)<介護現場>介護職員7割がパワハラや暴力の被害
◇「日本介護クラフトユニオン」が調査結果発表
介護現場で働くスタッフの7割が利用者やその家族からパワハラや暴力の被害を受けた経験があるとの調査結果を、介護職員の労働組合「日本介護クラフトユニオン」が21日発表した。大声で怒鳴られたり、サービスを強要されたりするケースが多かった。利用者からのセクハラも横行しており、ユニオンは今後、厚生労働省に対策を要請する。
ユニオンが4〜5月、訪問介護や有料老人ホームで働く組合員2411人から回答を得た。70%が利用者や家族からパワハラや暴力を受けた経験があった。内容は「攻撃的に大声を出す」が最多の61.4%。他は、契約していないサービスの強要34.3%▽身体的な暴力21.7%▽「バカ」などの暴言21.6%−−だった。中には土下座を強要したり、書類をやぶったりするなどのケースもあった。
被害を受けた人の9割が精神的なストレスを感じた。7割が上司や同僚などに相談したが、多くは状況が変わらなかった。対策として、利用者・家族への啓発58.4%▽事業所内の情報共有57.9%▽パワハラに対応する組織体制の整備30.0%などが挙がった。
セクハラについては4月の中間発表とほぼ同じで、回答者の3割に被害を受けた経験があった。 (毎日新聞)
6月21日(木)介護職員充足率、地域で大きな差 団塊世代75歳以上の25年度に
団塊の世代が全員75歳以上になる2025年度に、必要とされる介護職員数に対し確保できる見込み数の割合(充足率)は、都道府県による地域差が大きいことが21日、厚生労働省の推計に基づく分析で判明した。最も低いのは福島、千葉の74・1%で、必要な職員数の4分の3に届かない見通し。充足率が最も高い山梨の96・6%と20ポイント以上の差があった。全国平均は86・2%。100%確保できるとした都道府県はなかった。青森県は86.7%と全国平均並みだった。
担い手が適切に確保できなと、地域によっては高齢者が十分な介護サービスを受けられない恐れもある。介護職員は低賃金や重労働といったイメージから敬遠されがちで、このままでは将来も深刻な人手不足が避けられない。厚労省は「高齢化が進んで介護ニーズが増え、職員はさらに必要。処遇改善など総合的な対策で人材を確保していきたい」としている。
職員不足を単に人数ベースでみると人口規模の大きい首都圏などが上位となるが、介護の需要と供給の開きを把握するため、都道府県の報告をもとに充足率を比較した。
福島、千葉に次いで低いのは京都(79.3%)、沖縄(79.4%)、兵庫(81.2%)などの順。福島は東日本大震災の影響でニーズの増大に職員確保が追い付かず、千葉のような大都市部ではほかの産業と人材の奪い合いになるのが主な要因とみられる。
16年度時点の介護職員は全国で約190万人。厚労省の推計では、25年度には約55万人増の約245万人が必要で、対策を急がないと全国で約33万7千人が不足する。
ホームヘルパーや介護施設職員の平均給与(賞与込)は月26万7千円で、全国産業平均より10万円以上低い。厚労省は処遇改善のほか、人手不足に備えて介護ロボットや情報通信技術(ICT)の活用、外国人材の受け入れ環境整備にも取り組むが、実効性は未知数だ。 (東奥日報)
6月23日(土)受講者に合わせた柔軟対応が人気 社協の福祉出前講座
介護予防など18種類
京都府福知山市の市社会福祉協議会(松田規会長)が2年前から取り組む福祉出前講座が、今年度に入って人気を上げている。健康寿命増進の体操やレクリエーションを盛り込む「介護予防講座」を筆頭に選べる18講座があり、いずれも無料。受講団体に合わせて内容を変える柔軟な対応が受けている。
少人数でも利用しやすいように5人以上のグループや団体を対象としたが、事業を始めた16年度の受講実績は、年間で17件だった。17年度には25件に増え、今年度は3カ月足らずの現時点で、申し込み件数がすでに31件に到達している。前年同時期の申し込み件数は10件程度で、年間の受講実績は大きく伸びそうだ。
老人クラブや地域のサロンなど高齢者の集まり、福祉推進団体の研修、学校の授業などで利用がある。中でも高齢者の集まりでの介護予防講座が伸びており、今年度はすでに2年前の年間実績の2倍近い11件の申し込みが入っている。
かしの木台の老人クラブ「かしの木会」(桐村博之会長)は21日に地区の集会所で介護予防講座を受けた。
社協介護支援課に所属する介護福祉士の河谷百合江さんとケアマネジャーの塩見香さんが訪れて、椅子に座ってできる健康体操、認知症予防を目的にした輪投げや歌いながら体を動かすレクリエーションをした。
塩見さんは「健康体操だけでは疲れてしまうので、『健康体操+1』の内容にしています。今回は事前調整の時に、認知症予防についてのアプローチもほしいとの声を聞いたので、レクリエーションとして盛り込みました」と話す。
桐村会長(88)は「元気だった人が集まりに参加できなくなったり、施設に入ることになったりということを考えると、健康寿命を伸ばす取り組みが大切。でも一人ではなかなかできないし、福祉出前講座で一緒になってわいわいとできてよかった」と喜んでいた。
出前講座一覧は次のとおり。
▽安心生活パートナー事業
▽成年後見事業▽日常生活自立支援事業
▽老いじたく(終活)
▽地区福祉推進協議会活動の紹介
▽ふれあいいきいきサロンについて
▽ボランティア活動について
▽福祉体験1(高齢者疑似体験)
▽福祉体験2(アイマスク、車いす)
▽災害ボランティアセンターについて
▽減災図上訓練(DIG)、避難所運営ゲーム(HUG)
▽災害時役立ちグッズ
▽わかりやすい介護保険制度
▽社協介護の仕事(ヘルパー、入浴など)
▽介護の方法(移乗、シーツ交換など)
▽介護予防講座(健康体操など)
▽おむつ体験講座
▽入浴車見学・体験 (両丹日日新聞)
6月25日(月)介護研修、社外に提供、SOMPOHD子会社 人材不足深刻化に危機感
SOMPOホールディングス(HD)子会社で介護大手のSOMPOケアが、介護技術の研修を年内にも社外に提供し始めることが25日、分かった。実際の介護付きホームや訪問介護先の住宅と同様の居室・設備を再現した研修施設を、グループ外の介護職員も利用できるようにする。介護人材の不足が深刻さを増す中、介護業界の人材育成を支援する。
SOMPOケアの遠藤健社長がインタビューに応じ明らかにした。
同社が昨年7月に東京都港区、今年4月に大阪市北区に開設した研修施設「SOMPOケア ユニバーシティ」を社外に有料で開放する。介護用のベッドやダイニング、浴槽などを設置し、ホームや訪問先と同じ環境で細かな介助技術や知識を学ぶことができる。
厚生労働省によると、団塊の世代がすべて75歳以上になる平成37年度に介護職員が約34万人不足する恐れがある。少子高齢化で労働人口の減少も見込まれており、遠藤社長は「業界全体で人を育てる発想を持たないとお金があっても介護を受けられない時代がくる」と危機感をあらわにする。
同社は介護研修のほか、介護施設での配食サービスについても外販を検討する。他の介護事業者へのサービス提供で介護保険給付以外の分野での収益を拡大し、介護職員の処遇改善に還元していきたい考えだ。 (産経新聞)
6月25日(月)技能実習7割の事業所で法令違反 過去最多を更新 悪質なケースは34件
外国人の技能実習生を受け入れている事業所に対し、厚生労働省が昨年に実施した調査の結果が公表された。全国の労働局などが監督指導を行った5966ヵ所のうち、70.8%にあたる4226ヵ所で何らかの法令違反を確認したという。前年から222ヵ所増え、4年連続で過去最多を更新している。法令違反の内容をみると、「労働時間」が1566ヵ所(26.2%)で最多。以下、「安全基準」が1176ヵ所(19.7%)、「割増賃金の支払い(不足など)」が945ヵ所(15.8%)と続いている。繰り返し指導しても改善がみられない、などとして送検された悪質なケースは34件。この中には、最低賃金を下回る賃金で継続的に働かせていたり、時間外労働を非常に長くさせていたりするところがあった。
加藤勝信厚労相は22日の会見でこれらを踏まえ、「問題のあるケースには適切に対応していく。技能実習計画の認定や監理団体の許可を取り消すこともあり得る」と述べた。厚労省、法務省、外国人技能実習機構の連名で、受け入れ先への注意喚起を実施したことも説明。ルールを遵守するよう改めて要請したという。受け入れをこれから始める介護施設にも、実習生の権利を守る厳正な対応が強く求められている。
技能実習制度は本来、発展途上国などの人材に日本で技術や知識を学んでもらう国際協力の枠組みだ。ただ実際には、必要な労働力を確保するための手段として活用されてきた経緯があり、これまでも法令違反などの問題が指摘されてきた。国は昨年11月に改正法を施行。実習生への人権侵害に罰則を設け、受け入れ先の監督の強化にも乗り出した。加えて、それまで3年間だった実習期間の上限を5年間に延長。対象の職種に介護を追加し、施設などで受け入れられるようにした。 (介護jointニュース)
6月28日(金)更新研修を受けていない… ケアマネへの処分を見直し 一律の資格取消を撤廃
ケアマネとしての登録は済ませているものの、介護支援専門員証の交付は受けていない ?? 。期限が過ぎたのに更新研修を修了していない ?? 。
こうした人がケアマネの業務を実施してしまった場合の取り扱いが変わる。従来は登録を直ちに取り消さなければいけない決まりだったが、政府が緩和を決断。介護支援専門員証の交付申請を速やかに行ったり、更新研修をすぐに受講したりするよう本人に指示できるルールへ改めた。登録業務を担う都道府県に一定の裁量権を与えた形だ。迅速に指示に従う気がないなどの悪質なケースでは、引き続き登録の消除が可能となっている。
都道府県からの要望が見直しにつながった。「更新の手続きを忘れてしまっただけの人でも酌量の余地がない」「過失の程度に対して処分が著しく重い」。そんな声が出ていた。「利用者や家族と信頼関係を築いている人もいる。事情を勘案せず一律に登録を取り消すのはよくない」という指摘もあった。
厚労省は今回、必要な手続きをしないまま業務を続けることのないように気をつけて欲しいと改めて要請。都道府県にも案内を徹底するよう呼びかけた。(介護jointニュース)
6月29日(金)人手不足、一段と鮮明=政府、外国人拡大検討
厚生労働省が29日発表した5月の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0.01ポイント上昇の1.6倍と44年4カ月ぶりの高水準に達し、人手不足が一段と鮮明になった。
政府は働き方改革を通じた業務の効率化、女性や高齢者の活用に取り組む一方で、外国人労働者の受け入れを拡大し、難局を乗り切る構えだ。
5月の就業者数は過去最多の6698万人。これまで最多だった1997年6月と比べると、労働力の中心となる15〜64歳の人口は1000万人以上減ったが、女性や65歳以上の就業者の大幅な増加でカバーした形だ。
みずほ総合研究所の服部直樹主任エコノミストは「人手不足は今後も継続する。もう少し長く働きたい女性や、働ける高齢者を労働市場に取り込む必要がある」と指摘する。
ただ、人口減がさらに進む中で、国内だけでは労働力の増加余地は限られる。政府は2018年の経済財政運営の基本指針「骨太の方針」で、外国人労働者の拡大に向けた新たな在留資格を設ける方針を決めた。人手不足が著しい建設や介護などの産業で受け入れが進む見通しだ。 (時事通信社)
6月30日(土)高齢者施設に保育園や飲食店併設 「街」として地域に開放 仙台「アンダンチ」7月オープン
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)と同じ敷地内に、保育園、飲食店などを併設する多世代複合施設「アンダンチ」が7月1日、仙台市若林区なないろの里にオープンする。医・食・住を組み合わせ、敷地を「街」として地域に開放する高齢者向け介護施設は全国で例がないという。
地域、多世代の交流を育むことを目指し、若林区内で小規模多機能ホームを営む介護・メディカルサポート業「未来企画」が開設。施設名は仙台弁の「あなたの家」に「地」「知」の意味も込めた。
敷地は約3300平方メートル。サ高住「アンダンチレジデンス」(鉄骨3階、50室)の他、デイケア、訪問看護などを手掛ける看護小規模多機能型居宅介護事業所「HOCカンタキ」(木造2階)、企業主導型保育所と和食レストラン「いろは」(同)、医療介護の相談窓口や障害者就労支援事業所を兼ねる「アスノバ」(木造一部鉄骨2階)の3棟が広場を囲んで建つ。
地域の多様な世代が訪れやすいよう、サ高住に駄菓子屋を併設し、アスノバはレンタルスペースとしても活用。レストランは地元の食材を積極的に使い、サ高住や保育園の食事も提供する。
「あらゆる人が気軽に集い交流する中で、それぞれが役割を持って心豊かに暮らすのが目標。多様性を認め合うまちづくりに貢献したい」と未来企画の福井大輔社長(34)。地域通貨の導入、地域住民との交流イベントも予定している。 (河北新聞)